コラム
年商1億以上のECサイトが、2016年に絶対するべき3つの『見える化』セミナーレポート
カート2016年4月7日に、株式会社beBit様、かっこ株式会社様、株式会社イー・エージェンシーの3社でECサイト向け「年商1億以上のECサイトが、2016年に絶対するべき3つの『見える化』セミナー」を開催しました。
ECサイトを運営する担当の皆さまに向けて、今、対応しておくべき3つ「見える化」について各社のスペシャリストからお話しをさせていただきました。
簡単にご紹介します。
コンバージョンアップにつなげるアトリビューション効果の可視化方法
株式会社ビービット
コンサルタント 生田 啓 氏
ユーザビリティの探究とUser Centered Designの実践を得意とする株式会社ビービットのコンサルタントである生田様より、広告の評価方法であるアトリビューション分析の活かし方をお教えいただきました。
アトリビューション分析がまだまだうまく活用されていない
ユーザーの接触履歴で広告を評価するアトリビューション分析は、以前大変注目されましたが、その時期にうまく活用できた成功事例が少なかったため、最近でもなかなか企業様側でアトリビューション分析をうまく活用できないという状況が続いているそうです。
ビービット様では、広告の測定ツールであるウェブアンテナを用いて、数多くの企業のアトリビューション分析を支援してきており、今回のセミナーではその経験を元にアトリビューションの活かし方のポイントをお話いただけました。
後付けでアトリビューション分析をしてもうまく評価できない
生田様によると、アトリビューション分析が注目された3年前になぜ多くの企業が活用できなかったかというと、「取り組もうとした方々の多くが、すでに出た結果を後付けでアトリビューション分析したため」とお話いただきました。
アトリビューション分析では、いくつかの評価モデル(どの接触履歴が一番重要なのかを評価するルール)を選び広告を評価しますが、そもそも後付けでは適当な評価モデルを選ぶことになってしまい意味ある評価が行えず失敗してしまうということでした。
どうずればアトリビューション分析をうまく使えるのか?そのポイントは1つ
「これだけを持ち帰って下さい」とおっしゃっていたアトリビューション分析のもっとも大事なポイントは、「アトリビューション分析は、事前に立てた複数接触コミュニケーション仮説の検証手段」ということです。
つまり、データを「後付」でアトリビューション分析しても意味ある評価は行えない。
アトリビューション分析を活かすには、事前の仮説立てとそれをアトリビューション分析で行う評価モデルの決定を行った上で、その仮説が正しかったかの検証を行う方法だということです。
アトリビューション分析をうまく使っている企業様の事例を見ると
このあと生田様よりアトリビューション分析をうまく行っている企業様の事例をいくつか紹介いただきました。
全ての事例において共通するのは、アトリビューション分析をうまく行っている企業様は、広告で複数接触コミュニケーション、たとえば広告バナーを「認知」「リマインド」「刈り取り」というような目的で事前に仮説立てを行っており、その仮説の上にアトリビューション分析を行っていました。
アトリビューション分析の実践に向けて
最後に生田様より、アトリビューション分析を実践するためには、4つのステップがあるとお教えいただきました。
STEP1.アトリビューション分析の必要性を判断する
CV全体の中で、広告経由の割合や複数接触の割合を見て、アトリビューション分析の重要度を把握する。
STEP2.広告の役割を定義する
広告の貢献箇所を定義して評価する。たとえば、初回認知、継続接触、最終刈取といった区分で広告の定義する。
STEP3.定性評価も行う
基本的にはCPAで評価を行うのですが、場合によっては定性的にユーザーの個別の動きを分析も必要。
STEP4.高速なPDCAを回せるようにする
最後のステップは非常に難易度が高いとのことでしたが、シンプルな分析ロジックを作り機械的にPDCAが回せるようになると理想ということでした。
実践に向けて4つのSTEPがありますが、ウェブアンテナはその4つのSTEPをうまくサポートできるツールになっているそうです。現在、600社以上が利用しているそうで、ご興味があればぜひ以下のサイトへアクセスしてみてください。
広告効果測定ツール「ウェブアンテナ(WebAntenna)」のサイトへ
ECサイトの見える化 最新事例「カゴ落ちディープインパクトから脱出せよ」
株式会社イー・エージェンシー
アカウント戦略本部 高山 晋
弊社の高山からは、ECサイトでユーザーがカートに商品を入れた後に購入せずに離脱してしまう、いわゆる「カゴ落ち」による機会損失の現状とその対策方法のひとつである『CART RECOVERY カートリカバリー』のお話させていただきました
一般的なECサイトのカゴ落ち率は平均70%を超えている!!
カゴ落ちを防ぐ「カートリカバリー」をリリースして依頼、数多くの企業様に導入して見えてきたのは、一般的なECサイトのカゴ落ち率は平均70%を超えているということです。
月商4,500万円あるECサイトの事例では、カゴ落ちによる機会損失額が1億500万であったという事例も紹介させていただきました。
まずは損失額の把握をしよう
「カートリカバリー」では、このカゴ落ちをレポートとして見ることもできます。
カートリカバリーの管理画面にある「カート内トレンド」レポート
リアルタイムでユーザーのカート内の動きとカートに入った商品、金額がわかる
では、そもそもなぜカゴ落ちするのでしょうか?
1.想定外のコストが提示された時
2.今はただ見ているだけ
3.もっといい価格があるのでは?
ECサイトを見ていて離脱する人は2種類にわけられる
1.ただみているだけの人・・・あとで購入するかもしれない
2.もっと良い価格が他のショップにもあるかもしれない・・・なければ、この店で購入する、または 「初回訪問でなんとなく買わなかった」
1のただみているだけの人には
興味はあるが紹介だからかわなかっただけという人には、パーソナライズされたされたリターゲティング広告がおすすめです。特に大事なのは、押し売り型ではなくパーソナライズされた広告を出すのが大切です。
2のもっと安い価格ある他のショップにあるかもしれない人には
興味があるがまだ安いものがあるかもしれないと考えている人にオススメなのがカゴ落ちを防ぐ「カートリカバリー」です。カゴ落ちをして数時間後に適切にメールでお知らせすることで購入していただけるケースが沢山あります。
手間のかかるパーソナライズされた広告とメール配信をカートリカバリーで簡単に
しかしながらパーソナライズされた広告を自動で出すのは、意外と大変です。
「カートリカバリー」なら閲覧履歴から最適なリターゲティング広告を出したり、X時間後にパーソナライズされたメールを配信することが可能です。
また、広告からのコンバージョンがあればメールは止まり、メールからのコンバージョンがあれば広告は止まり、無駄打ちもありません。
カートリカバリーで広告とメールが使える理由
カートリカバリーは、当初はかご落ちした商品をメール配信する機能だけでリリースしました。しかし、ECサイトではすべてのお客様が会員であるわけではありません。非会員の購入者にはメールが送れない場合があります。現在は、そういったメールアドレスがわからない方に向けても、リターゲティング広告を出せるよう日々機能アップしています。
カゴ落ち改善をさせるカートリカバリーの実績
今回、実績例としてあるアパレルのECサイトデータを紹介しました。
カートリカバリーから送信されるメールの開封率は通常のメールマガジンに比べて3倍ありました。クリック率は、2倍、CVR 105倍という驚異的な結果を出しました。
そしてもうひとつ、「買い逃したくない!」ユーザへのおもてなしメールでCVR5倍になった事例です。この事例では、セール時に売上が10%増加 し、CVRは5倍になりました。
その理由は、セールの期間は 在庫がなくなるという心理からでした。
カゴ落ちしたユーザに数時間後に売り切れるかもしれないという(実際売り切れるそうです)ことをメールでお伝えしたところ購入率が高まったということです。
カゴ落ち対策なにからはじめたらいいのか?
現在、カートリカバリーでは、カゴ落ち対策レポートが見えるプランを「無期限・無償」で提供しております。
まずは、状況を確認することが大切です。
あなたのサイトがどれくらいカゴ落ちしているのか?を見ませんか。
カゴ落ち率を改善!『CART RECOVERY カートリカバリー』のサイトへ
売上アップでリスクも急増!伸びているECサイトが実施している不正対策とは?
かっこ株式会社
不正対策エバンジェリスト 稲数 裕之 氏
ECサイトにおけるクレジット・後払い・代引きの各決済に対応した不正注文検知サービスを行うかっこ株式会社の不正対策エバンジェリストである稲数様より、ECサイトにおける不正対策についてお話いただきました。
不正対策の今を知ってほしい
クレジットカードの不正使用は、2012年以降年々増加しており、2015年は120億円に至る状況だそうです。
2011年以前は、偽造クレジットカードによる決済が多くを占めていたそうですが、2012年以降はオンラインショップの取引で不正が起こっているケースが非常に増えているそうです。
オンラインショップの取引不正は、有名なサイトを騙る不審メールが届きフィッシングサイトへ誘導されてIDやパスワードを盗まれてしまい、その後複数のサイトで不正な取引が行われる他、偽ブランド販売サイトもその入り口となっているという状況のようです。
なぜオンラインショップが狙われるか?
オンラインショップが狙われる理由として、同じIDとPWを使い回す人が多いため、ひとつのIDとPWを盗むことができれば、アマゾン、楽天、ヤフーはもちろんそれ以外のさまざまなサイトでも同じIDとPWで不正侵入が行われて、さまざまな形で不正が行われるということでした。
クレジットカードの情報そのものが売買されている闇サイトも
さらに、稲数様によると、クレジットカードの情報そのものが売買されているサイトもあるそうです。カード決済を取り巻く環境は、さらに不正が起こりやすい状況にあるということを強くおっしゃられておりました。
これは非常に怖いと思いました。
どうすればよいのか?
このように不正は起こりやすいため、最低限、二つの取り組みをして欲しいということです。
・二度目の不正者を見つける
・同一人物による短時間の大規模な注文を見つける
全く同じ名前や住所なら気がつきます。しかし、名前の漢字表記を変えたり、住所が1丁目2番地の場合に1-2や1の2、物件名の有る無しなど、様々な表記ゆれで注文をしてきます。
それでも日々大量に注文のあるECサイトでは、オペレーションが非常に煩雑になり自社では対応が難しいので、専門業者に相談しアウトソースをした方が、結局は不正の検知精度はもちろんのこと、コスト面でもメリットがあるということでした。
かっこ株式会社様の不正注文検知サービス「O-PLUX」はこちら
以上、簡単ですが、「年商1億以上のECサイトが、2016年に絶対するべき3つの『見える化』セミナー」の開催レポートとなります。
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