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レコメンドとは? 購入・閲覧履歴をもとに売上を向上させるマーケティング手法
本記事では、ECサイトの購入率やサイト内回遊率など、課題までは見えているけど何をすれば良いかわからないショップ運営ご担当者様やお客様ECサイトの改善提案を求められ、提案施策をお考えの代理店様に向け、レコメンドツールの基礎を解説します。
レコメンドのメリット・仕組み・選び方を知って、レコメンドツールをサイト改善施策や提案に役立てましょう!
レコメンドとは?
レコメンドとは、「勧める」「推薦」という意味を持つ英単語です。
デジタルマーケティングにおける「レコメンド」とは、購入率アップ、顧客単価アップを目的としたサイト内施策として、ECサイト内での閲覧・購入履歴などの行動履歴を元にしたおすすめ商品を提示することを指します。
このようにサイト内の行動履歴を収集・分析し、レコメンドデータを生成するプログラムを「レコメンドエンジン」や「レコメンドシステム」と呼びます。
レコメンド機能を利用するメリット
ここでは、ECサイトを運用する上で、レコメンド機能を利用することのメリットとレコメンド導入検討時の注意点について解説します。
【メリット①】売上の向上に役立つ
レコメンド機能で得られるメリットの一つに、売上の向上があげられます。
■レコメンドで購入意欲を高める
サイト内でおすすめ商品を提示することで、ユーザーの直帰・離脱を防ぎ、興味関心をひく商品を次々に見せることで、サイト内回遊を促進します。
こうしてサイト内の滞在時間を上げることで、ユーザーの購入意欲が高まり、結果売上アップに貢献します。
■クロスセル(あわせ買い)で顧客単価をアップする
一般的に売上向上につなげる手法は2つあり、目的の商品に加えて他の商品を購入してもらう「クロスセル」と目的の商品よりも高価格の商品を購入してもらう「アップセル」があります。
レコメンドツールは、主にクロスセル目的で活用されます。
ユーザーの購入意欲が高まったところで、よく一緒に買われている商品をおすすめ表示することで、「あわせ買い」を促進します。
レコメンドで表示される商品は、ユーザーの閲覧・購買などのサイト内での行動履歴や、商品を購入したユーザーが
同時に何を購入したかなどをレコメンドエンジンが分析し、適切な「おすすめ」商品を自動で表示してくれます。
複合的なメリットとして、ユーザーの行動履歴に基づいて作られたおすすめ商品一覧には、ショップ運営側が予想していなかった商品が表示されることもあり、ショップでの取り扱い商品の選定や仕入れのヒントになることもあります。
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【メリット②】ユーザーからの信頼を得られる
レコメンド機能を上手く活用することで、消費者からの信頼を得ることもできます。
ECサイト上では、実店舗と違いユーザーと対話して欲しいものを聞き出すような接客はできませんが、代わりにユーザーの好みをデータから把握し、適切なタイミングで、ユーザーにとって適切なおすすめ商品提示ができれば、実店舗のような接客が可能となり、ユーザーのニーズを満たすことができます。
レコメンド機能を用いて、ユーザーのニーズに的確に応えることで、ユーザーからの信頼を得ることができるのです。
【メリット③】より多くのページを見てもらえる
レコメンド機能を使って、ユーザーが興味を持ちそうな商品を紹介することは、ユーザーの自主的なサイト内回遊につながります。
おすすめした商品が、好みに合っていたり「こんな商品もあるんだ」という気づきに繋がったりすれば、必然的にサイト内の滞在時間も増え、さまざまなページを見てもらえます。
ただし使いづらいサイトだと、いくらおすすめしている商品に興味があったとしてもクリックしてもらえず、購入やリピートに至らない可能性もあるため、ECサイトの作成時はユーザビリティにも気を配りましょう。
サイト内の商品をより多く見てもらえれば、購買予定の商品だけでなく、他の商品を知ってもらうチャンスにもなります。
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レコメンド導入時の注意点
レコメンドを導入すること自体にデメリットやマイナス要素はありませんが、注意すべき点が2つあります。
1つめは、商品数が少ないうちはレコメンドの効果があまり出ないこと、2つめは、サイトのPV数が少ないうちは精度が上がらないことです。
商品数が少なければ、レコメンド表示する商品のパターンが限られ、どのページでも同じようなレコメンドになってしまうケースがあります。
また、PV数が少ない場合は、1人の行動履歴が色濃く反映されて精度に大きく影響してしまい、適切なレコメンドが難しくなる場合があります。
それでは、商品数やPV数が多い大規模なショップにしかレコメンドサービスは活用できないのか?と思われるかもしれませんが、商品数や行動履歴が少なくてもおすすめを表示できる補填機能を備えているレコメンドサービスであれば、小規模ショップにも適応できます。
レコメンドサービス導入検討の際は、そのような状況下でも機能する仕組みが用意されているか、必ず事前に確認しておきましょう。
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レコメンドエンジンの仕組みと種類
レコメンドエンジンの仕組み(アルゴリズム)は、主に5種類あります。それぞれ商品の表示方法や特徴が異なるため、目的にあうレコメンドアルゴリズムを持つものを選びましょう。
ここでは、それぞれのアルゴリズムの特徴について紹介します。
協調フィルタリング型(アイテムベース・ユーザーベース)
協調フィルタリング型は、ユーザーの閲覧や購入などの行動履歴を分析したデータを基にして、おすすめを表示するアルゴリズムです。
協調フィルタリング型には、アイテムベースとユーザーベースの二種類があります。
アイテムベースとは、商品間の関連性を分析して、ある商品が表示された時に関連性の高い商品を表示する方式です。例えば、ユーザーが商品をカートに入れた際に、同じ商品をカートに入れた人が他に購入したものを勧めるという仕組みです。
ユーザーベースとは、ユーザーの好みの類似値を分析し、好みが似たユーザーがチェックした他の商品を表示する方式で、ユーザー属性や行動記録の似ている他の人が購入した商品を勧めるという仕組みです。これらはシンプルながら効果的な仕組みで、ECサイトだけでなく動画投稿サイトなどでも利用されています。
ルールベース型
ルールベース型のレコメンドエンジンとはあらかじめ決めておいたルールにしたがって商品を表示する仕組みです。例えば、サイト内でお歳暮として贈られる商品を検索したりバナーをクリックしたりすると、お歳暮ギフト特集ページやお歳暮用のセットなどを表示する、というルールを設定します。
運営者側が売りたい商品をユーザーに発信するのに有効なアルゴリズムで、商品数が限られる単品通販と呼ばれるサイトなどに向いています。
コンテンツベース型
あらかじめ各商品をグループにまとめておき、商品を閲覧したユーザーに対し、同じグループの他の商品を表示するレコメンドです。色や形が似た商品、同じブランドの商品などをグループ化しユーザーに表示します。
運営者側が事前に商品に対して属性を付与しておけるため、ユーザー数が少なく十分な行動履歴のデータが集まっていない状況でも活用できることが特徴です。
導入の際、商品の分類は自動ではなく、運用者が手動で分類する必要があることを認識しておく必要があります。
パーソナライズ型
ユーザー属性データに加えて、ユーザー自身の行動履歴にも基づいておすすめ商品を表示するレコメンドです。協調フィルタリング型のユーザーベースレコメンドでは、ユーザー属性や行動履歴が似ているユーザーの閲覧・購入データを参照していましたが、パーソナライズ型ではさらに一歩踏み込み、個人の行動履歴もレコメンドデータ生成に加味されます。
例えば、ユーザーが過去に購入した商品の新作が発売された際には、その新作をおすすめ商品として表示します。ただし、ユーザーの好みを判断するためには、ユーザー自身のデータがある程度必要で、商品の提案につながるまで時間がかかります。そのため、パーソナライズ型のレコメンドは、他のさまざまな仕組みと組み合わせて使用することが多いアルゴリズムです。
画像・音声解析型
画像や音声を、AIを使って分析し、似た商品や音楽を表示するレコメンドです。
これまでは、グループ化した商品や、過去の行動履歴の分析から商品同士のつながりを見つけて「おすすめ」としてきました。最近では音声解析AIを活用することで、似た商品や似た波長の音楽を見つけ、おすすめ表示するものがあります。
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レコメンドエンジンの選び方を紹介
レコメンドエンジンを選ぶ際に指標となるポイントを4つ紹介します。
自社のECサイトに対応しているか
1つ目は、自社のECサイトやカートシステム、CMSなどに対応しているレコメンドエンジンかどうかを確認することです。
ECサイトの種類次第では、追加開発が必要だったり導入ができなかったりということもあるため、事前に確認しましょう。また、商品数や、ユーザー数のような規模感も、最適なものを選ぶためには必要な情報なので、事前に把握しておくとよいでしょう。
目的に合っているか
2つ目は、目的に応じたレコメンドエンジンを探すことです。以下の観点から、必要な機能を探すと、目的にあったものが見つけやすいといえるでしょう。
・サイト内の導線としてレコメンドを設置したい
・ユーザーの個人情報をレコメンドに取り込んで完全パーソナライズ化したい
・オフラインデータを取り込んでレコメンドしたい
・ユーザーの購買プロセスに沿ったシナリオ型のレコメンドにしたい
などです。
導入・運用コストが見合っているか
3つ目として、導入・運用に関わる作業負荷とランニングコストを確認しておきましょう。
機能が多岐にわたるレコメンドエンジンは、商品情報の連携項目の選定やレコメンドデータ生成に関わる細かい条件設定をする必要があり、導入時の作業負荷が高い傾向にあります。
また、細かく条件設定したレコメンドは、運用時にレコメンドデータを確認しながら条件のチューニングを行う必要があり、運用負荷も高くなります。
運用にどのくらいのリソースがかかるのか、そこに割けるリソースがあるのかも考慮しましょう。ランニングコストについては、料金体系を確認し、従量課金の場合は課金対象が何か(アイテム数、PV数、またはそれ以外)も明らかにしておきましょう。利用料金が急増しても、予算が確保できるのかも確認しておくとよいでしょう。
レコメンドエンジンの形式
4つ目は、レコメンドエンジンの形式を確認しておくことです。自社で用意したサーバーやソフトウェアなどのインフラ内でレコメンドエンジンを管理・運用するオンプレミス型、初期コストが安く管理や保守が容易なクラウド型など、自社にはどのようなシステムが適しているのかを決めておきましょう。
導入時には、自社で利用しているECサイトのレコメンド機能についても調べておくこともが重要です。機能が重複しているようなら導入の必要が無い場合もあります。
必要なレコメンドエンジンの機能について目星がつけば、複数社から見積もりをとって比較をしましょう。
まとめ
レコメンドは、ECサイトで有効なマーケティング手法の一つです。レコメンドエンジンには、アルゴリズムの種類や導入方法が複数あるので、本記事を参考に自社の目的に合ったレコメンドエンジンを選んでください。
「さぶみっと!レコメンド」は標準的な機能を備え、導入・運用コストがかからず、他社ツールよりも費用対効果に優れ、大手企業様から立ち上げ期の小売店舗様まで、幅広いお客様に導入いただいているレコメンドエンジンで、既に1,700サイト以上が導入しています。
閲覧履歴をもとにしたレコメンド機能だけでなく、ランキングやパーソナライズレコメンドをメール本文に含める機能もあります。また、既にさまざまな業種において多数の導入実績があり、導入や運用についてのサポートも充実しています。
「さぶみっと!レコメンド」でレコメンドエンジンの導入を検討されてはいかがでしょうか。
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