コラム

レコメンドシステム選択のポイントは、アルゴリズムを知ることにあり

作成者: レコメンドサポート担当|2019年12月17日(火)

オウンドメディアの回遊率を上げてお問い合わせや資料請求などでリードを増やしたい、自社ECサイトの顧客単価を上げたい、といった課題の解決策として、サイト内にコンテンツレコメンドシステムの導入を検討されているマーケティング担当者は多いと思います。しかし、ひと口にレコメンドシステムといってもその種類は豊富で、アルゴリズムによって表示されるコンテンツに違いが出ることがありますそこで、今回はイメージしたとおりのコンテンツを表示させるために知っておきたいアルゴリズムの種類や、それぞれの長所や短所についてご説明します。

 

あらためて知りたいレコメンドシステムの重要性

企業がオウンドメディアやECサイトといった、コンバージョン獲得を目的としたサイトを運営する際には必ずといってよいほど、掲載コンテンツに関する問題にぶつかります。例えば、新しいコンテンツの更新が止まってしまうといったことや、コンテンツは更新しているものの、ユーザーの目に止まっていないなどの問題は思い当たる節があるのではないでしょうか。 このような問題への解決策の一つとして、レコメンドシステムの導入が考えられます。

レコメンドシステムは、オウンドメディアの運用においては、訪問者の嗜好・傾向にあった情報を提示し、閲覧履歴から、傾向の近い他の訪問者の情報を分析し、適切な情報を絞り込んで表示します。それにより、回遊率、全体ページビュー、滞在時間が向上し、直帰率が下がることが見込めます。

また、ECサイトにおいても、訪問者の嗜好にあったアイテムや情報を提示し、閲覧履歴や購入履歴から、嗜好が近い他の訪問者の情報を分析し、適切なアイテムや情報を絞り込んで表示し、サイトの回遊率や商品の購買率向上が見込めます。

レコメンドシステム選択のポイントとなるアルゴリズム

では実際に、自社のサイトにレコメンドシステムを導入するうえで、何を基準として選択すればよいのか悩まれている方は多いのではないでしょうか? その場合、レコメンドシステムのアルゴリズムがひとつの判断基準となります。そもそもレコメンドシステムとは顧客の行動履歴や購入履歴を解析することで、おすすめのページや商品を表示させるものです。そして、このアルゴリズムにはいくつかの種類があり、種類によって表示結果も大きく異なります。主なアルゴリズムは次の3つです。

ルールベース

サイト運営側が表示のルールを決め、そのルールに沿ってコンテンツや商品ページを表示させるアルゴリズムです。例えば、Aというページを閲覧した顧客には、関連するBというページを表示させる。またはAという商品ページを閲覧した顧客には、競合商品と自社商品を比較したコンテンツのページを表示させる、といった方法です。

ルールベースのメリットは、運営者が意図しているシナリオに沿って見せたいページや商品を優先的に表示させられる点です。しかし、本来、レコメンドシステムは顧客が欲しい情報を表示させることで、離脱を防ぐものです。そのため、ルールベースは製品の機能や商品のスペックなど、運営者にとってどうしても見て欲しい重要な情報を表示させるには便利ですが、あまりに運営者が見せたい、売りたい情報のみを優先的に表示させるルールにしてしまうと、かえって離脱の要因になってしまうデメリットもあります。

コンテンツベース

コンテンツのカテゴリー、よく見られているページなど、コンテンツの属性を設定し、顧客が閲覧したページに近い属性のものを表示する方法です。コンテンツベースのメリットは、顧客が閲覧したページと類似したページを表示する、つまり興味関心の高そうなものを表示できるため、回遊率を上げることができる点です。一般的に回遊率が上がればコンバージョン率も上がるため、一定の効果が期待できます。

デメリットとしては、類似性の高いページが優先されるため、次第に新鮮味がなくなってしまいますので、見せ方の工夫をしないと離脱されてしまいます。

協調フィルタリング

協調フィルタリングには、顧客の行動履歴や購入履歴などをもとにおすすめのページや商品を表示するアイテムベースと、当該顧客以外でサイト内での行動パターンが類似している顧客が閲覧、購入した商品情報を表示するユーザーベースの2種類があります。

協調フィルタリングのメリットは、基本的に運営者の見せたいものではなく、あくまでも顧客の履歴をもとにしたおすすめになるため、顧客優先のレコメンドである点です。また、ユーザーベースでは、行動が類似している顧客の誰もがいつも同じ商品ページを閲覧するとは限らないため、思いがけない商品に巡り合える可能性が高まることもメリットのひとつです。

一方デメリットとしては、顧客の行動履歴がもとになっているため、データが少ない状態ではレコメンドの精度が落ちてしまうこと、新商品や新コンテンツなどまだ閲覧が少ないページが表示されにくいといったことが挙げられます。

ページビュー大幅アップや直帰率ダウンを実現する『Contents Recommend(コンテンツレコメンド)』

レコメンドシステムで最も重要な点は、顧客にとって有益な情報を分かりやすく表示させることです。ただし、運営者側にとって重要なお知らせや知っておいてほしい情報などを知らせるときは、単なる宣伝ではなく、顧客にそれを優先的に閲覧してほしいといった場合もあるでしょう。そこで、レコメンドシステムを選択する際は、そのどちらのアルゴリズムも兼ね備えたものにすることがポイントとなります。

顧客優先の協調フィルタリング、運営側優先のルールベース。この2つのメリットを組み合わせたレコメンドシステムでおすすめなのが、イー・エージェンシーのContents Recommend(コンテンツレコメンド)です。おすすめのポイントは、協調フィルタリングとルールベース、そしてPV、CVベース、閲覧ベースなどさまざまなレコメンド、パーソナライズ機能を持っている点です。

またレコメンドメール機能もあり、新着情報をメールすることによって再訪を促すことも可能です。これにより、状況に応じた商品、情報のおすすめができ、ページビューの大幅なアップと直帰率ダウンを実現します。

レコメンドシステムは複数のアルゴリズムを組み合わせられるものがおすすめ

オウンドメディアやECサイトに導入することで、ページビューや回遊率、滞在時間の向上を実現し、直帰率のダウンを実現するレコメンドシステム。今回ご紹介したように、アルゴリズムによって表示されるコンテンツに違いが出ることがあります。そのため、レコメンドシステムを選択する際は、どういったアルゴリズムで動いているのかを知ることが重要なポイントとなります。

イー・エージェンシーが提供するContents Recommend(コンテンツレコメンド)は、協調フィルタリングを基本としつつ、ルールベースレコメンドのロジックを組み合わせることができるレコメンドシステムのため、訪問した方に対し、最適なレコメンドを表示させることが可能です。

回遊率アップや顧客単価の増加に悩んでいるのであれば、その解決策としてぜひContents Recommend(コンテンツレコメンド)を検討されてみてはいかがでしょう。

参考:
サイト内レコメンドにおける推薦アルゴリズム|PLAN-B
レコメンドで使われる4つのアルゴリズムを簡単に紐解く!|統計ラボ