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サイトの回遊率とは? 計算方法や向上するための施策も紹介
Webサイトの回遊率とは、Webサイトを運営するうえで重要視される指標のひとつです。
今回の記事では、回遊率を求めるための計算方法や、回遊率から読み取れるWebサイトの特徴などを解説します。また、回遊率を向上させる施策もあわせて紹介します。
Webサイトのコンテンツがユーザーにとって魅力的なものになっているか、回遊率の変化で確認しましょう。
コンテンツサイトの分析でよく見られる項目
「購入」などの直接的なコンバージョンがないコンテンツサイトにおいても、KGI(目標)とKPI(目標を達成するための中間指標)の設定は必須です。
KGIとはKey Goal Indicatorの略で、最終的なゴールを指します。売上を◯%アップする、◯件の求人応募を獲得する、問い合わせ数を◯倍にする、などがこれにあたります。
KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、KGIを達成するために細分化された指標です。KPIはKGI達成に関連する指標ですので、設定される項目はそのコンテンツサイトが担う役割によってさまざまですが、例を挙げると月間PV数、ユニークユーザー数、直帰率、回遊率などが挙げられます。
ECサイト、メディアサイト、コーポレートサイトなど、いろいろなタイプのWebサイトがありますが、KPIを設定する際は、問題を分解し解決策を導き出すためのワークフレーム「ロジックツリー」を用います。KGI達成に必要な構成要素を段階的に分解し、それぞれについてどんな問題があるのかを分析し、解決に向けた施策を決めたうえで、各施策のKPIを設定していきましょう。
上述のとおりコンテンツサイトでは、PV数、ユニークユーザー数、直帰率、離脱率、回遊率などがKPIとして設定されることが多いです。その中でもコンテンツサイトの内部施策のKPIとして代表的な回遊率と、回遊率に大いに関連する直帰率・離脱率について解説します。
直帰率とは
直帰率とは、サイトに流入したセッションのうち、その1ページのみを閲覧して離脱したセッションの割合です。
直帰率が高いということは、多くの場合、そのページを訪問したユーザーが期待していた有益な情報がないと判断された結果であると考えられます。
一方で、ユーザーのニーズに充分応えられる質の高いページにもかかわらず、次のページに遷移せずサイトを離れてしまっている場合、サイト内の他コンテンツへの誘導ができていない点が問題となるでしょう。
離脱率とは
離脱率とは、ユーザーがそのページでWebサイトから離脱した割合です。
離脱率について重要な点は、どのページでの離脱率が高いのかを把握することです。
たとえば、コンバージョン完了ページの離脱率が高くても大きな問題ではありませんが、トップページやカテゴリ一覧ページのようなPV数も多く概要・目次にあたるページにおいて離脱率が高いのであれば改善ポイントになります。
また、最近ではオウンドメディアサイトが増え、ユーザーが検索して到達するページが、トップページではなく直接コンテンツ記事というケースも増えてきました。コンテンツ記事のように、さらに次へ読み進んでもらいたいページにおいても、離脱率を低く抑える必要があります。
サイトを訪問してから離脱するまでのユーザーの動きを分析することで、コンバージョンまでの動線設計の改善点を探すことができます。
回遊率とは
回遊とは、サイトに訪れたユーザーが、直帰せずにサイト内の他ページを閲覧することを指します。回遊率は、ユーザーがどのくらいサイトを回遊してくれたのかを測る指標ですが、定義がやや曖昧というのが現状です。
「ユーザーのWebサイト訪問1回あたりに発生したPV数」と説明されることが多いようです。これは「セッション別PV数」とも呼ばれる指標で、「PV数÷セッション数」の式で算出されます。
しかし、百分率で表した値ではないため「率」と呼ぶのは適切ではないという考えもあり、「((訪問したページ数 – 直帰した訪問数)÷ 訪問したページ数) × 100」として算出するケースもあります。
どちらも回遊の度合いを表しているものにはなりますが、どの値を「回遊率」として設定しているか認識を合わせたうえで、使いやすい値を採用すると良いでしょう。
回遊率は、値が大きいほど1回の訪問で閲覧したページ数が多いことを意味します。
コンテンツを中心としたページの回遊率が高ければ、そのページのコンテンツはユーザーのニーズに応えるものである可能性が高いといえます。
ただし、サイト滞在時間が短いにもかかわらず回遊率が高い、という場合には注意が必要です。例えばヘルプページでこのような傾向があった場合、ユーザーが求めている情報が見つからず探し回っている可能性があります。
回遊率が下がる要因
この章では、回遊率の低下につながる要因を3つ紹介します。訪問してくれたユーザーの目線に立って、サイトを見直し、回遊率を改善していきましょう。
コンテンツの質が低い
回遊率が低下する1つ目の原因は、Webサイトに掲載しているコンテンツの質が低いことです。このページに訪問するユーザーの目的を把握し、それに応えるコンテンツを提供しなければすぐに離脱されてしまい、回遊率は下がります。
このようなページに、検索エンジンから多くのユーザーが訪問している場合は、直帰率が高くなることでSEOにもマイナスの影響を及ぼす可能性があります。
検索キーワードや、どのページから遷移してきたのかなどを分析し、ユーザーが求めている有用な情報を用意しましょう。
サイトのユーザビリティが低い
Webサイトのユーザビリティ(使いやすさ)が低い場合も、回遊率は落ち込むでしょう。コンテンツ内容には問題がなくても、単にページが閲覧しづらいだけでもユーザーの離脱を招く危険性があります。以下は、Webサイトのユーザビリティの低い具体例です。
- ページ内の情報量が多すぎる
- Webサイトの表示が遅い
- ページの視認性が悪い
サイト内の導線がない、もしくは整理されていない
回遊率が低下する3つ目の原因は、Webサイト内の他ページへの導線がうまく設置できていないことです。コンテンツサイトの場合、関連記事への導線が不足していたり、関連の薄い記事への導線が設置されていたりする可能性があるということです。
その記事を読んだユーザーが、さらに読み進めたくなるような関連記事への導線を用意できなければ、回遊率の低下に直結するでしょう。
ユーザーのニーズを捉えた良質な内容であり、かつ読みやすく仕上げていても、次の記事への導線が適切でなければ、ユーザーはいとも簡単にWebサイトから離脱してしまうのです。
サイトの回遊率を上げる施策
続いて、Webサイトの回遊率を上げるための施策を3つ紹介します。
前述した回遊率低下の原因を踏まえて、コンテンツ内容やデザインの改善に取り組みましょう。
コンテンツの質を上げる
Webサイトの回遊率を上げる1つ目の施策は、コンテンツの品質を向上する取り組みです。
内容の正確さや分かりやすさの確認、最新情報への更新などを行えばコンテンツの品質は高まり、読み手に与える印象が改善されるでしょう。
また、ユーザーのニーズに適合したコンテンツの提供が重要です。ユーザーがどのような検索キーワードでWebサイトに流入しているかを分析し、流入しているキーワードに関するコンテンツを充実させることでPV数の増加とともに回遊率の上昇が期待できます。
競合サイトに盛り込まれた内容を網羅できているか、独自のコンテンツが提供できているかを定期的に確認し、回遊率の変化に合わせて見直しを実施しましょう。
ストレスになる要因を排除する
ユーザーのストレスにつながる要因を排除すると、回遊率の向上につながるでしょう。
閲覧中に煩わしさを感じる部分があると、直帰率や離脱率の上昇を招きます。その対策として、ページの構成を見直すことが挙げられます。
具体例として、以下の施策が効果的です。
- Webサイト全体の読み込み速度を上げる
- ページの視認性を上げる
- 表示される広告の数を減らす
コンテンツメインのWebサイトでは、ユーザーに「読んでもらう」ことが目的の一つになるため、構成や文体、余白や色のコントラストなどのリーダビリティも意識しましょう。また、スマートフォンやタブレットでアクセスするユーザーも想定し、どのデバイスからでも快適に閲覧できるよう整備しましょう。
導線設計の見直し
検索エンジンで自社サイトを見つけ、そこへアクセスしてコンテンツを読んでくれた貴重なユーザーの回遊率を上げるには、離脱を防ぐためのわかりやすい導線設置が必須です。サイト内を何度も検索したり、欲しい情報に到達するまでに何度もクリックしたりといった手間をユーザー自身がかけることなく、次のコンテンツへ遷移できるような導線を準備しましょう。
また、設置する位置、デザインはもちろんのこと、このコンテンツを読んでいるユーザーの興味を引くようなコンテンツを提案することが重要です。せっかく導線を用意しても、リンク先がWebサイト運営側の「読ませたいコンテンツ」ばかりでは、回遊率の改善施策とは言えません。ユーザー目線で「読みたいコンテンツ」への導線を設置しましょう。
まとめ
当記事では、Webサイトの回遊率について解説しました。
回遊率を改善するためには、自社のWebサイトをユーザー目線で「読みたい」「読み続けたい」と思ってもらえるものへと改修していく必要があります。しかし、コンテンツの質の向上、読みやすさの改善、導線の設置、1つひとつをとってもサイト運営者にとっては大変労力のかかる施策です。
イー・エージェンシーの「Contents Recommend(コンテンツレコメンド)」は、3つ目の対策・導線設置を強力にサポートするツールです。
タグを設置するだけで導入でき、「このコンテンツとよく一緒に読まれているコンテンツ」「あなたにおすすめのコンテンツ」「人気のコンテンツ」などを既存のページに表示することで導線を設置できます。ユーザーの行動履歴に基づいてレコメンドエンジンがデータを生成するため、運用の手間なく、ユーザーのニーズを反映した導線が自動で毎日更新されていきます。
最大2ヶ月間の無料トライアルもありますので、回遊率の改善施策の一つとして「Contents Recommend」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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