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ECサイトでレコメンドを活用する方法|メリットや仕組みを解説
今やECサイトでは、あることが当たり前になった機能「レコメンド」ですが、うまく使うためには、レコメンドの役割や仕組みなどを理解し、どのように設置すればレコメンドの効果を最大限活かせるかを考えることが重要です。
当記事では、ECサイトでレコメンドを効果的に活用する方法を解説します。
ECサイトにレコメンドを導入するメリット
ECサイトの売上げを上げるためには、ポイントプログラムの導入やキャンペーンなどの企画の他、広告などWebサイト以外で行う外部施策、Webサイト内で行う内部施策など、いくつかの方法があり、Webサイト内で行う施策の1つとして、レコメンドの導入が挙げられます。
ここでは、ECサイトにレコメンドを導入することの3つのメリットについて紹介します。
1. 商品購買率の向上
1つ目のメリットは、商品の購買率が向上することです。
一般的にPV数を伸ばすためには、広告のようなサイトへのアクセス数を増やすための外部施策と、サイト内でより多くのページを閲覧してもらうための内部施策の両方を実施する必要があります。レコメンドは内部施策としてぜひ導入したい方法です。
広告や検索からのサイト流入後、離脱を引き起こす原因の一つに、欲しいと思える商品が見つからないことが挙げられます。そこでレコメンドを使えば、ユーザーの興味関心を引くようなおすすめ商品を自動で表示することができます。おすすめ表示された商品ページへの遷移を繰り返すことで、ページの回遊率と滞在時間が高まります。そして、さまざまなページを巡っていくと、購買意欲も高くなり、結果として購入率が向上するのです。
2. 顧客体験の向上
2つ目のメリットとして、顧客体験を向上させて満足度につなげられることが挙げられます。
レコメンドは、商品を見たユーザーに対し次々におすすめ商品を提示します。ユーザーにとっては、自らカテゴリを絞り込んだり、キーワードを入力したりという手間をかけなくても、好みの商品を提案してもらえるという点が大きなメリットになります。結果として顧客満足度の向上やリピーター化につながるでしょう。
リピーターに対しては、ユーザーの行動履歴を踏まえパーソナライズ化したレコメンドを表示することで、自分の好みを把握した商品を提案してくれているという満足感を得られると共に、ユーザーの信頼度の向上にも役立ちます。
3. サービスの自動化
最後に挙げられるメリットが、接客を自動化できる点です。
レコメンドエンジンが提供するサービスは、実店舗における接客と同様の役割を果たします。
例えばアパレルショップなどの実店舗では、お客様が手に取った商品を見て他のおすすめ商品を案内したり、購入を決めた商品に合わせやすい商品をおすすめしてクロスセルを促したりと、販売員が売上向上を図っています。
ECサイトでは、レコメンドが、ユーザーが閲覧した商品やカゴに入れた商品から、おすすめを自動で選び提案してくれます。また、最近のレコメンドエンジンは、AIを活用したアルゴリズムによりおすすめ商品を提示するものも増えてきました。レコメンドなら、実店舗のように販売員ごとに対応が違うといったことがなく、常に一定のサービス品質を担保できることも魅力です。
ページ別に解説! ECサイトでレコメンドを活用する方法
続いて、ECサイトにおけるレコメンドの活用方法を6種のページごとに解説します。
1. トップページ
ECサイトにアクセスした多くのユーザーが見るトップページに、人気の高い商品をおすすめすることで、新規ユーザーの興味関心を引き、商品ページへの導線を確保できます。
また、アクセスが多いトップページは、路面店のウィンドウに飾られた商品と同様に、ECサイトへのイメージを決定づける場所にもなります。そのため、新規顧客に向け、人気商品のランキングやショップ一押しの新着商品などを掲載すれば、そのサイトの取扱い商品イメージや客層、活発さなどを印象付けられます。
また、リピーター向けのおすすめ訴求としてパーソナライズレコメンドを利用すると、前述のとおり、レコメンドを通したWeb接客に対する満足感からサイトへの信頼度向上に繋がります。
このように、トップページをうまくコントロールすることで、同時に新規顧客の獲得とリピーターのファン化の双方を行うことができます。
2. 商品カテゴリページ・検索結果
検索ページや商品カテゴリページは、何か具体的に商品を探している顧客がたどり着くページです。ここでは、レコメンドがユーザーの離脱を防ぐ役割を果たします。
商品カテゴリや検索ページにおいて、欲しい商品が見つからない状況に陥ると、サイトを離脱する可能性が一気に高まります。この離脱を防ぐため、以下のようにレコメンドを活用すると効果的です。
- 検索結果が0件だったときにパーソナライズレコメンドを表示
- 検索中、入力している文字に応じて人気の高いおすすめ商品を表示する
- 商品カテゴリページにはカテゴリ別ランキングも掲載する
ユーザーが欲しい商品を見つけやすくするためにランキングを表示したり、条件を満たす商品がなかった時にそれに近い商品を提示することで、離脱を抑えてショッピングを続けてもらうことができます。
3. 商品詳細ページ
商品ページでは、関連する他の商品をおすすめし、サイト内の多くの商品を見てもらうことにより、ユーザーの購買意欲を刺激し、結果購入率アップに繋がります。
関連商品とは、ECサイトでよく見かける「この商品と一緒に見られている商品」「この商品と一緒に買われている商品」として表示されている商品のことです。レコメンドで関連商品を提示すれば、元々閲覧していた商品との比較を促すだけでなく、自分の検索方法では見つけられなかった素敵な商品との偶然の出会いを提供できることも、レコメンドを利用するメリットの一つです。
そのほか、そうめんを買おうとしているユーザーにめんつゆを勧めるように、比較ではなく、同時購入を訴求できる関連商品もあるでしょう。
このように、商品詳細ページでの関連商品の提示は、購入意欲の向上やクロスセルに繋がる可能性が高く、売上アップ効果が高い活用方法といえます。
4. カート・購入完了ページ
カートや購入完了ページは、すでに購買意欲があるユーザーへクロスセルを促進するためにレコメンドが活用されています。
クロスセルは、実店舗においても買い物客が商品を手にした時や会計時のレジ周りで日常的に行われていますが、そのシチュエーションをECサイトに置き換え、商品提示にレコメンドを利用しているのです。
例えば、実店舗で買い物客が購入を決めた商品を手にしている、またはかごに入れている状態がカートページ、会計時のレジやその周辺が購入完了ページにあたります。
アパレルの系の実店舗であれば、買い物客が購入を決めた商品を手にしていると、すかさず店舗スタッフがやって来て、その商品に合う他の商品を勧めてくるでしょう。
スーパーであれば、電池や飲み物のような誰もがついで買いしそうな商品がレジ前に置かれてるのをよく見かけると思います。これが実店舗でのクロスセルです。
ECサイトでは、カートに入れた商品や購入した商品を特定できるので、レコメンドを使用するとその商品に合わせたおすすめ商品を提示できます。実店舗で買い物内容にあわせてレジ前に置く商品を切り替えるようなものです。そうすることで、買い忘れていたり、意識していなかったりした必要な商品の購入を促すことができるため、顧客単価アップだけでなく、売上アップが期待できます。
カート・購入完了ページでおすすめ商品を表示する際は、速やかに購入に繋げるため、商品詳細ページに移動しなくても、ワンクリックで商品をカートに追加できるようにしておくと、ユーザーの利便性が高まり、さらなる売上アップに繋げることができるでしょう。
5. 404ページ
404ページとは、リンク切れや既に削除されて存在しないページにアクセスした際に表示されるエラーページです。
このエラーページはサイトからの離脱ポイントになってしまいます。離脱率悪化の原因を探ったところ、URLの記述ミスでリンク切れが発生し、人気商品ページに辿りつけずにユーザーが離脱していたということもあります。
掲載されていた商品に興味を持ち、購入に近づきつつあったユーザーの購買意欲をエラーページによって断ち切られてしまうのは非常にもったいない機会損失です。そこで、エラーページからの離脱を防ぎ、購買意欲を保ったまま別の商品を見てもらえるようレコメンドやランキングを活用しましょう。
6. メルマガ
メルマガの送信は、離脱したユーザーやリピーターにサイトへの再訪を促すために効果の高い手法です。
とくに、離脱したユーザーを呼び戻す場合には、前回の来訪でカゴ落ちしてしまった商品やその関連商品をメールに掲載しておくと、記憶が呼び起こされ、再訪や購入につながりやすくなります。
ユーザーの意思で配信停止できるメールマガジンを受け取っているということは、このECサイトに対してある程度の興味関心を持ち続けているユーザーであると言えます。このようなユーザーに向けたメールマガジンにおすすめ商品を掲載することは、サイトへの呼び戻し効果が高いと考えられます。
また、メルマガからレコメンドによってサイトへの再訪を促せるということは、ユーザーにとって魅力的な商品が並んでいればいるほど、メルマガ配信担当者の悩みの種でもあるクリック率改善効果も期待できます。
レコメンドエンジンの仕組み
この章では、レコメンドエンジンの仕組みを3つに分けて解説します。それぞれの特徴を確認しましょう。
1. ルールベース型
ショップ側が設定したルールに従って、商品をレコメンドする方法です。期間限定のキャンペーンやセールなどの場面でよく用いられます。例えば、イベントシーズンにはそのイベントに関連した商品をおすすめしたり、特定の商品をカートに入れているユーザーに同時購入限定割引商品をおすすめしたりするように、あらかじめルールを設定を行い、サイト運営者の意図に沿ったレコメンド表示を行います。
2. 協調フィルタリング型
協調フィルタリングとは、ほかのユーザーの閲覧や購買などの行動履歴をもとにして商品をレコメンドする方法です。アイテムベースとユーザーベースという2種類の仕組みがあり、アイテムベースはユーザーの行動履歴から、同時購入・閲覧した商品を関連商品としてレコメンドします。一方でユーザーベースは、ユーザー1人ひとりの行動履歴を分析し、そのユーザーと似た行動履歴を持つユーザー群がよく閲覧・購入している商品をレコメンドします。
3. コンテンツベース型
コンテンツベース型は、商品の類似度をもとに別の商品をレコメンドする方法です。商品の類似度は、名前やタグで設定した「ジャンル」「色」「ブランド」のほか「価格」や「商品カテゴリ」「作者」などをもとに判定されます。
たとえば、ユーザーが書籍を閲覧していたら、同一作者・同様のテーマ・ジャンルなどの書籍がレコメンドされます。ユーザーの行動履歴が蓄積されていなくても、商品情報をもとにレコメンドデータを作成できるというメリットもありますが、予想外の商品をおすすめしてユーザーに発見をもたらすという効果は期待できないという一面もあります。
レコメンドの仕組みと種類についてはこちらの記事を参考にしてください。
ECサイトにレコメンドを導入する方法
続いて、レコメンドの導入方法を2つ紹介します。
- カートシステムに搭載された機能を利用する
- レコメンドのベンダーと契約して機能を追加する
多くのECサイトでは、商品管理からECサイト構築や売上管理まで、ショッピングサイト運用に必要な機能が揃っているカートシステムを用意していることがほとんどです。
カートシステムの標準機能としてレコメンドが搭載されている場合は、大きな追加費用をかけずに導入が可能です。ただし、標準搭載されているレコメンドに自社が必要としている機能が備わっていないことがあります。そのような場合は、自社の希望を満たすレコメンドベンダーを探し、導入する必要があります。
どちらを選択するうえでも、導入目的や必要な機能または希望を明確にしておきましょう。
レコメンドを導入する際のポイント
レコメンドエンジンには、レコメンドデータを作るためのアルゴリズム、表示機能、導入方法など、提供会社によりさまざまな違いがあります。各社の話を聞いているうちに、何を基準にサービスを選定をするべきか、悩むご担当者様も多くいらっしゃると思いますが、以下の要素を考慮すると自社に合ったものを選びやすいでしょう。
- レコメンドの仕組みや機能が自社の希望とあっているか
- 導入にかかる時間や負担は許容範囲内か
- 運用にかかる負担は大きくないか
レコメンドで実現したいことのすべてを満たす高額なレコメンドを導入したものの、運用に割く人員を用意できなかったり、機能が多すぎて一部の機能しか使えなかったりすると、費用が無駄になってしまいます。そのため、導入するときには上記の3つの要素を確認し、自社の負担にならないものを選ぶことがおすすめです。
株式会社イー・エージェンシーでは「さぶみっと!レコメンド」というサービスを提供しています。
ユーザーの閲覧・購入に基づいたレコメンドや、ユーザー一人ひとり合わせたパーソナライズレコメンドが可能です。また、AIレコメンドでは購入しそうな商品を予測しておすすめ表示することもできます。そのほかにも標準的で使いやすい機能がそろっているうえに導入コストが軽く、月額も抑えた設定になっています。
「さぶみっと!レコメンド」は、最大2か月間の無料トライアルも実施していますので、導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
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